Appleは、2021年9月に提供を開始した「iOS 15」(iPhone向け)と「iPadOS 15」(iPad向け)の新機能として、これまで使っていた端末から、新しいiPhoneもしくはiPadへ環境を移行する際に、iCloudのストレージ容量が空いていない場合においても、一時的にiCloud上にバックアップを取る「一時的なバックアップ」機能を追加しました。
「一時的なバックアップ」機能については、iOS 15もしくはiPadOS 15のデバイス上で、設定→一般→転送またはリセットを選択すると、iCloudを経由して、新しくデータを移行したい端末で旧端末の環境を復元することができます。
なお、一時的にバックアップしたデータは、バックアップの作成から21日間保持される仕様となっていて、バックアップを新しいデバイスに復元した後は、一時的にバックアップされたデータは7日間保管され、削除されます。
しかし、新しいiPhoneまたはiPadが21日以内に手元に届かない場合に関しては、使用しているiPhoneまたはiPadの設定画面から「バックアップの延長」を選択すると、一時的にバックアップされたデータの削除期限がさらに21日延長され、その後データは削除されます。
iPhone・iPadの機種変更がさらに便利に
旧端末と新端末が揃っていなくても利用できる
この機能は、かゆいところに手が届く感じです。
筆者もそもそも、iOS端末の乗り換えにあたっては、iCloudの容量が足らないので、PCのiTunesでデータのバックアップを取って、新端末とPCをケーブルで接続し、バックアップの復元を実施しています。
最近では、旧端末と新端末でWi-Fiのアドホックモードでデータを転送する「クイックスタート」もあるそうですが、この方法は旧端末と新端末の両方が揃っているとき。
今回の「一時的なバックアップ」機能では、旧端末と新端末の両方が揃っていなくても使用できます。これは魅力的ですね。
高いiCloudの料金も払わずに済むことも
また、最近のiPhone 13の場合、端末容量は128GBから。128GBを丸々使っていると仮定して、iCloudの有料プランを契約するとなると、200GBのストレージ容量で月額400円のものを契約する必要があり、新端末の移行だけで月額400円を払うのはちょっと…と思います。
「一時的なバックアップ」機能を用いると、極端な話、データ容量が1TBの環境移行も無料でできるようになるので、今回のiOS 15とiPadOS 15の新機能は、ユーザーの利便性がかなり向上します。
AppleもなかなかGood Job!では
Appleもユーザーの利便性の向上で、「一時的なバックアップ」機能において、なかなか良い仕事をしているのではないでしょうか。
iPhone・iPadを買い替えたときに、「一時的なバックアップ」機能が使えるのは非常にユーザーにとってメリットがでかいです。
筆者も、来年2月にドコモでGalaxy Note10+からiPhone 13シリーズ(具体的な機種は未定)に乗り換える予定なので、現在のメイン端末のiPhone SE(第二世代)から「一時的なバックアップ」機能を使ってみたいと思います!
[Apple]