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常磐線特急「ときわ」(ひたち)のフリーWi-Fi「JR-EAST FREE Wi-Fi」をレビュー!

先日、とある用事で水戸へ行ってきました。行き・帰りともに、常磐線の特急ときわを利用しました。

ときわというと、上野東京ライン開通で品川始発になったことから、東海道新幹線・羽田空港から京急線を利用するユーザーの利便性が向上した上、新型車両「E657系」での運行で、Wi-Fiが搭載されるようになりました。

モバイル回線オタクとしては、特急ときわのWi-Fiは使ってみないことには済まないので、今回、特急ときわ(ひたち)のフリーWi-Fi「JR-EAST FREE Wi-Fi」について、いろいろとレビューしたいと思います。

特急ときわ(ひたち)では、JR東日本のフリーWi-Fi「JR-EAST FREE Wi-Fi」が利用可能

特急ときわ・ひたちで運行されている「E657系」では、すべての車両で、JR東日本のフリーWi-Fi「JR-EAST FREE Wi-Fi」の利用が可能です。

こちらについては、携帯電話のネットワークを利用したフリーWi-Fiなので、駅に停車中はもちろん、移動中のE657系でも利用できます。

「JR-EAST FREE Wi-Fi」は無料で3時間まで利用可能で、再エントリーすれば、繰り返し利用できます。

3時間というと、品川・東京・上野から、いわきぐらいまでの所用時間となります。基本的に、いわきまでなら、乗車中はすべて利用可能と思っていただいても大丈夫です。

特急ひたちを品川・東京・上野から仙台まで利用する方は、一度接続のし直しが必要となります。

フリーWi-Fiのバックボーン回線は、KDDI系のWiMAX 2+かNTT系回線なのかは不明

JR東日本は、成田エクスプレスのバックボーンにWiMAX 2+回線を利用しているものの…

以前、特急ときわ・ひたちでは、KDDI系のUQコミュニケーションズ(WiMAX回線の運営会社)が契約者向けにWi-Fiサービス「UQ Wi-Fi」を提供していました。

「UQ Wi-Fi」は、同じJR東日本の成田エクスプレスでも展開されており、成田エクスプレスは公式に、WiMAX 2+ネットワークをバックボーンとしてWi-Fiサービスが提供されていました。

なお、JR東日本は、電車のデジタルサイネージなどのバックボーンネットワークにKDDI系のWiMAX 2+を採用しており、順当に考えれば、特急ときわ・ひたちでもWiMAX 2+ネットワークを採用していると思われます。

実際に、Wi-FiのIPアドレスを見たところ、NTTコミュニケーションズのアドレスに

実際に、特急ときわのフリーWi-Fiに接続した状態で、IPアドレスを見たところ、NTTコミュニケーションズのIPアドレスとなっていました。

こちらのIPアドレスは、以前検証したJR東日本が運転している上越新幹線のフリーWi-Fiと同じ仕様となっていることがわかります。

なお、IPv6には非対応です。一般の方などはほとんど困る方はいらっしゃるとは思いませんが、念の為確認しました。

特急ときわ・ひたちのフリーWi-Fiのバックボーンは正確には不明

これらから、特急ときわ・ひたちのバックボーン回線はNTT系・KDDI系のどちらを使っているのかは不明です。

筆者の推測では、KDDI系のWiMAX 2+を使いながらも、NTT系の回線をVPNを張って使っているのではないかと思います。

回線速度は?

フリーWi-Fiで気になるのは回線速度。今回は、お馴染みのSpeedtest by Ooklaと、比較的速度が正確に出やすいとされるiNoniusスピードテストで計測しました。

Speedtest by Ooklaでの速度

Speedtest by Ooklaで計測した速度となりますが、下りは9Mbps、上りは3Mbpsとなりました。

バックボーンが携帯電話回線なため、速度はあまり望めませんが、ここまで出ていれば困ることはないと思います。

携帯電話ネットワークにおいては、最近は5Gが広がってきたことから、4Gの速度も向上していることを踏まえると、物足りないのは事実です。しかし、特急ときわ・ひたちのフリーWi-Fiでは、Webサイト・動画サイトの閲覧だけなら、これでも十分大丈夫と言えそうです。

iNoniusスピードテストでの速度

こちらは、iNoniusスピードテストでの速度です。

iNoniusスピードテストでは、ブロードバンドタワー系のネットワークを利用した、主要インターネットプロバイダが接続しているIX直結のバックボーン回線を使っていることから、ある程度、速度が正確に出るとされています。

こちらでの速度は下り6Mbpsとシビアな結果となりました。

これなら、格安SIMを挿れたスマートフォンからのテザリングもしくはモバイルルーターでの速度のほうが速いと言えます。

特急ときわ・ひたちのフリーWi-Fiで、動画の閲覧・リモートデスクトップを使ってみた

動画サイトの閲覧も快適

特急ときわ・ひたちのフリーWi-Fiで、YouTubeの視聴を試してみました。

こちらについては、スムーズに読み込むことができ、特急車内でのYouTube視聴は問題ないと言えます。

スピードテストでは下り10Mbpsも切っている結果となりましたが、YouTubeの4K動画さえ見なければ、9割方問題ないはずです。

体感としては、自宅の固定回線と同じような感覚でYouTubeを楽しめました。

リモートデスクトップも問題なし

特急ときわの柏〜水戸間において、さくらインターネットの北海道・石狩データセンターにあるWindows ServerのVPSをリモートデスクトップで接続してみました。

こちらは、普段、サーバ管理などでVDIとして使っており、ブラウザにはGoogle Chromeを入れています。

結果として、レイテンシーは良好で、操作のレスポンスも問題ありませんでした。

同じJR東日本の上越新幹線のフリーWi-Fiでの検証結果としては、もっさり感が否めないとしていましたが、常磐線内の携帯電話の基地局環境がしっかりとしているのからか、通常の固定回線と同等の操作感と言えます。さらには、速度も新幹線と比べて速くないこともあるとは思います。

特急ときわ・ひたちにおいて、フリーWi-Fiを使ったリモートデスクトップはかなり使い物になるとは思います。

しかし、さくらインターネットとは別の、千葉県船橋市で展開されているプライベートクラウドのVDI環境のリモートデスクトップにて、VPNを経由した環境では、もっさり感がしたので、問題なく使えるのは、あくまでもVPNを通さないことが前提と言えます。

まとめ:速度が遅いものの、エンタメ利用では問題なし!

特急ときわ・ひたちのフリーWi-Fi「JR-EAST FREE Wi-Fi」は、Webサイト・YouTubeの閲覧では、非常に快適と言えます。

スピードテストは下り10Mbps以下しか出ない結果ですが、エンタメ利用なら問題ないと言えます。

しかし、テレワーク・リモートワークといった仕事での利用は、ファイルのダウンロード・アップロードは物足りないと言える一方、リモートデスクトップは問題ありません。

もちろん、特急ときわ・ひたちのフリーWi-Fiには暗号化がなされていないため、VPNを使うことをおすすめします。なお、おすすめのVPNサービスは「NordVPN」です。

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