筆者は、東武スカイツリーライン沿線住みです。東武鉄道にはいろいろと思うことがあるのですが、東武鉄道は、2021年10月1日(金)より、回数券を廃止して、東武線(本線・東上線系列の両方)をPASMOで乗車した際にポイントが付与される「トブポマイル」サービスを開始します。
複数人でシェアできたり、金券ショップでお安く買える回数券を廃止してまで導入を決めた「トブポマイル」ですが、いろいろとまとめてみようと思います。
トブポマイルについて
「トブポマイル」は、東武鉄道が運営するポイントサービス「TOBU POINT」に登録したPASMO(SuicaはNG)で東武線(スカイツリーライン・日光線・伊勢崎線・東上線など)乗車した際に貯まるポイントです。
※TOBU POINTとトブポマイルは別物で、TOBU POINTプログラムに事前にPASMOを登録する必要はありますが、東武線の乗車で直接TOBU POINTを貯められません。
トブポマイルを貯められる方法は以下の2パターンがあります。
こちらについては、以下の段落でまとめさせていただきます。
おでかけマイル
Android端末の「モバイルPASMO」・iPhoneなどの「Apple PayのPASMO」を利用して東武線に乗ると、東武線運賃の3%のマイルが貯まります。
例えば、東武線で完結する池袋〜川越なら、IC運賃が471円ですが、471円の3%、つまり14マイルが貯まります。他社線を含む場合、春日部〜銀座まで乗車すると、東武線内(春日部〜北千住)の運賃は419円となり、トブポマイルは419円の3%、つまり12マイルとなります。
ただし、定期券区間での乗車や、東京メトロなどの他社線区間の運賃ではトブポマイルは貯まりません。物理カードのPASMOでも「おでかけマイル」のトブポマイルは貯まりません。
また、キャンペーンで東武線沿線の観光地や開催イベントなどへ出かける際に東武線に乗車した際のマイルが貯まるキャンペーンを実施する予定と、東武鉄道はしています。
リピートマイル
リピートマイルとは、同一月内に同一運賃区間(※)を何度も乗車することで貯まるマイルです。こちらについては、モバイルPASMOやApple PayのPASMOだけでなく、物理カードのPASMOも対象となります。
リピートマイルの付与条件は以下の通りです。
- 8〜15回/月:全乗車運賃累計の4%
- 16~23回/月:全乗車運賃累計の8%
- 24回以上 /月:全乗車運賃累計の12%
これに加えて、モバイルPASMOやApple PayのPASMOの利用で付与される「おでかけマイル」との併用でのマイル加算も可能となっていて、その場合、リピートマイルの付与条件に3%が上乗せされます。
つまり、おでかけマイルとリピートマイルを組み合わせることで、15%のマイル付与も受けることも可能となります。
※トブポマイル導入で廃止される東武の回数券は、乗車区間が決まっていますが、トブポマイルでは同じ運賃の区間ならどの路線を使っても、トブポマイルが付与されます。
リピートマイル付与の例
例えば、東武線のIC運賃314円区間を1ヶ月に複数回乗車するとします。
週3日、新越谷〜上野(北千住〜上野は東京メトロの区間)まで乗車し、週末に1回、新越谷から東武動物公園へおでかけすると、新越谷〜北千住、新越谷〜東武動物公園は同じ314円の区間となるため、314円区間を合計26回乗車することとなります。
リピートマイルは24回以上乗車すると、東武線の合計運賃12%でマイルが付与されるため、314円区間を26回乗車すると合計の運賃は8,164円となり、979マイルが付与されることになります。また、モバイルPASMO、Apple PayのPASMOで乗車すると、さらに3%還元で234マイルも付与されることになります。
注意点
トブポマイルは、Suicaでは一切利用できません。PASMOでしかトブポマイルサービスは利用できません。利用にあたっては、東京メトロ・JRの区間では一切トブポマイルは付与されません。
また、事前にスマートフォンからTOBU POINTアプリをダウンロードし、PASMOの番号を登録します。
どちらにしても、トブポマイルを利用するのには、インターネット環境が必要となってくるので、インターネット環境がないご家族の方をサポートする際には注意が必要です。
トブポマイルの利用方法について
トブポマイルの利用方法としては、「TOBU POINTへ移行」もしくは、「PASMOへチャージ」を選択して利用できます。
TOBU POINTへの移行は、10%が上乗せされて移行が可能です。
TOBU POINTが利用できるのは主に東武グループの店舗が多いですが、東武百貨店や東京ソラマチ、東武の駅にある駅ビル、東武ストアなどで使えます。
また、PASMOへのチャージは、セブン銀行のATMから操作する形で行うことになります。ただし、1マイル単位でPASMOへチャージできるのかは、サービスインの前の2021年9月現在、まだ発表されていません。
まとめ
正直言って、トブポマイルはいろいろと複雑です。金券ショップで1枚単位で購入し割引を受けられる回数券のほうが絶対にマシと言えます。
東武鉄道では、テレワークなどが増えたことで、多様化するワークスタイルをサポートするため、トブポマイルを導入するとしていますが、これは改悪としか思えません。
モバイルPASMOやApple PayのPASMOに誘導したい思惑がバレバレですが、TOBU POINTに登録しないといけないのが面倒くさいです。
でも、使い方によっては、回数券よりもオトクに利用できる方もいらっしゃると思います。テレワークが増えてきた昨今ですが、トブポマイルでお得に東武線を利用しましょう!
[東武鉄道]